1−A「言語発達遅滞の評価と支援」                             東京学芸大学  藤 野 博
 言語発達遅滞は様々な原因で起こります。本講義では、それらの中で、ことばの遅れのみに問題を生じ、読み書き障害の原因にもなる「特異的言語発達障害」や自閉スペクトラム症を背景とする語用や会話の問題などに焦点をあてます。そして、それらの障害のことばの発達の特徴、アセスメントと指導・支援・配慮の方法について概説し、余暇の中でのコミュニケーション支援の例なども紹介します。

1−B「吃音の基礎知識と新たな視点」                         東京学芸大学  伊 藤 友 彦
 吃音のある子どもを理解し、適切に支援するためには、従来の研究成果に基づく基礎的な知識を持っていることが不可欠です。この講座では、これまでの研究によって蓄積されてきた吃音の基礎知識についてお話しします。また、子どもたちの指導のためには新しい知見もおさえておく必要があると思われます。今回は最近の知見として吃音のある子どもや成人の話すメカニズムに着目した研究を紹介します。


1−C「子どもの発達を促す関わりことば」                   公益社団法人 発達協会  湯 汲 英 史
 
子どもが発達する目的ですが、「自分で考えて判断し、適切な振る舞いが取れるようになること」とされます。子どもが判断するときには、基準が必要となります。ところが子どもは、大人のような判断基準を持たずに生まれてきます。大人が子どもに伝えるべき、社会性の育ちと密接に関係する「判断基準=関わりことば」について紹介します。

2−A「聴覚障害児の評価と支援」                              東文化大学 齋藤 友介
 難聴児をとりまく社会的状況は1990年代から世界的にも激変し、私たちは激動の時代に身を置いています。この講義では「新生児聴覚スクリーニングの普及」「人工内耳装用児の増加」「手話の(再)活用」「インクルーシブ教育」「特別支援教育」・・・といった、難聴児に携わる者が避けて通れないそれ ぞれのキーワードを踏まえつつ、これからの難聴児への教育について考えていきたいと思います。

2−B「吃音児の理解と支援の実際」                             金沢大学  小林 宏明
 吃音のある児童生徒の指導・支援では、児童生徒を包括的に理解した上で、吃音の困難の緩和・軽減のみならず、吃音と折り合いをつけながら自己実現を図る必要があります。また、児童生徒への直接的な支援だけでなく、保護者や学級担任と連携して行う家庭や学校の環境調整も必要です。本講義では、具体的な事例に基づき、これらについて考えたいと思います。

2−C「言語発達遅滞の支援の実際」                            東京学芸大学  藤 野 博
 
言語発達遅滞の児童生徒への支援は、アセスメントに基づく個別の指導と通常の学級での合理的配慮などからなります。本講義では、LCSA(学齢版言語・コミュニケーション発達スケール)を中心とするアセスメントの具体的な方法について解説します。そして、アセスメントの結果に基づく個別の指導計画の立て方、通常の学級の授業の中での配慮の仕方などについて事例を挙げながら紹介します。

3−A
「構音障害の評価と支援および教材・教具の工夫」            元西東京市立保谷小学校  中 村 勝 則
 構音の指導は、適切な評価に基づいた発語器官の動きを育てる「口作り」の指導と正しい発音と誤った発音とを素早く正確に聞き分ける力を育てる「耳作り」の指導、そして、これら二つの指導の成果を土台に正しい発音が日常の会話で自然に使えるようにする「音作り」の指導で構成されています。子どもの改善意欲を高めながら、どのように指導を展開するのかを具体的な指導法例を通してお話したいと思います。

3−B「聴覚障害児の指導の実際」                              筑波技術大学  長 南 浩 人
 発達の早期に聴覚障害を有した子どもの多くは、言語や認知、学力、社会性など精神発達の多様な面で健聴児とは異なる育ちを見せるといわれています。本講座では、その具体例を通して何が育ちの課題であるのかを明らかにし、またそれに対して心理的な考察を加えることで、聴覚障害児が見せる育ちの「なぜ?」を考えます。さらに、これを踏まえた授業デザインと日々のコミュニケーションの在り方を検討します。

3−C「難言教育における子どもとの関わり及び教室経営の基礎・基本」
                                   国立特別支援教育総合研究所  牧 野 泰 美
 
インクルーシブ教育システムの構築が進められる中、多様な学びの場の一つとして、きこえとことばの教室は重要な役割を担っています。きこえとことばの教室の担当者に求められること、きこえとことばの教室の担当者が大切にすべきことは何でしょうか。ここでは難聴・言語障害教育における子ども理解や子どもとの関わりの視点、子どもを支える上で重要な教室経営の基礎・基本につ いてお話しします。


4−A「事例検討の意義と進め方」                      元有明教育藝術短期大学  羽 田 紘 一
 本講座は、演者が提供する事例に基づき、「短縮事例法」による事例研究の演習を行います。「短縮事例法」は、参加者全員が自分の意見をもって検討に参加できる方法で、少人数でも多人数でも行える実際的な方法です。言語障害児教育においては指導経過の検証を行いながら指導を進める必要があります。「短縮事例法」を活用して指導効果を上げてください。

4−B「側音化構音・口蓋化構音の評価〜歪み音の理解と聞き取り」             帝京平成大学  山下 夕香里
 側音化構音や口蓋化構音は歪み音なので慣れていないと聞き取りが難しく、指導で悩まれる先生方が多いのが現状です。いろいろなお子さんの発音の動画を見ていただき、判定のポイントや異常な舌の動きの観察法についてお話しします。はじめての先生方も是非ご参加下さい。

4−C「言語発達を支える条件と乳幼児期の発達」                      國學院大學 石 川 清 明
 乳幼児期の言語発達は、中枢神経系をはじめ、身体発育、運動機能、知的発達、情緒の分化、社会性の発達など、ほぼ全ての発達の側面と相互に関連しながら急速に発達する特徴があります。その一方で発達上の問題もこの時期から見られはじめ次第に拡大します。言葉を中心に発達の諸側面相互の関連や言語発達の条件への理解を深め、幼児ならびに保護者を対象にした指導のポイントを考えてみます。

5−A 「発達障害児の理解と支援」                        船橋市立船橋小学校  大 山 恭 子
 
発達障害のある子どもは、同じ障害であっても困り感は人それぞれです。そのため、効果的な支援を行うためには、子供の特性を把握し、その子供にあった手だてを考えていく必要があります。この講座では、障害の特性とつまずきに応じた様々な支援方法や、学級担任や保護者、医療との連携のポイント等についてご紹介します。

5−B「側音化構音・口蓋化構音の指導〜舌を平らにする方法」               帝京平成大学  山下 夕香里
 側音化構音や口蓋化構音のお子さんは、発音時に舌の奥がもりあがり、前に出そうとすると細長く緊張します。舌を横に広げて平らに保ち、舌の横の感覚や舌先のコントロール性を高めると音の指導がやりやすくなります。舌のトレーニングを実際に体験していただきます。鏡、舌圧子、ストロー(細いもの)、ペンライトなどをご用意ください。ご一緒に練習してみましょう。

5−C「ことばの育ちを支援する臨床相談の実際」                     國學院大學  野 本 茂 夫
 
本講座は、幼児のことばや聴こえ、人とのコミュニケーションに関わる悩みや問題の支援を学びます。幼児期のことばの育ちは、多様な要因が関係し合い、様々な発達の影響を受けます。そのため幼児のことばの相談では、子どもがより良く育つこととそのための子育て支援も視野に入れた取り組みが必要です。講義では、具体的なことばの問題事例の検討などを交えて総合的にことばの臨床相談を学びます。

6−C 「ことばの教室運営における諸課題の解決に向けて(ワークショップ)」           國學院大學  石 川 清 明・野 本 茂 夫
 ことばの教室は、様々な課題を抱えながらも教室担当者の尽力により成り立っています。課題解決に向けて、これまでの大会で実施したアンケートで記入の多かった「指導上の悩み、経験年数、少数担任、研修、予算、保護者対応などの課題」と「地域別や教室規模別による課題」をテーマに2部構成のワークショップを企画しました。情報収集や意見交換、ネットワーク作りの場としてご活用ください。



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大会の各講座の内容